インタビュー
エンジニアコミュニティからNPO法人へ——Red Lookを立ち上げた理由
資金が底をつき、アイデアも出尽くした。それでも辞めなかった理由とは。カナダでのコミュニティ立ち上げから国際系NPO法人設立まで、理事長Ericが語る原点。
文:NPO法人 Red Look公開:
目次
国際系NPOを立ち上げて:半年を振り返って
第1回:NPO法人を立ち上げた理由
「資金が底をつき、アイデアも出尽くした。それでも辞めなかった」——エンジニアコミュニティからNPO法人へ、Ericが語る原点とは。
取材者: 今日はNPO法人Red Look 理事長のEricさんに来ていただきました。
Eric: よろしくお願いします。
取材者: NPO法人Red Look。法人化して実に半年ほど経ったということで、今回は改めて色々お聞きしたいと思います。まず、Ericさんのご経歴を簡単に教えていただけますか?
Eric: システムエンジニアを2年ほど、その後同時並行でフリーのWebエンジニア(Full Stack Developer)として少しずつ案件をいただきながら4年ほど。並行して自身が海外で立ち上げたコミュニティの運営・経営を3年ほど、Mentaにて英語コーチ・プログラミングコーチを2年、そしてNPO法人の理事長として半年、という感じです。
学生時代から国際活動へ——「グローバルエンジニア」を夢見た理由
取材者: そもそも、なぜNPO法人を立ち上げようと思ったのですか?
Eric: 結論から言えば、コミュニティ色を残したかったからですね。イベント終わりにご飯に行ったり、イベントがないときでも気軽に交流できたり。そんな雰囲気を大事にしたかった。
取材者: コミュニティというと、元々NPO法人Red Lookはコミュニティだったということですか?
Eric: そうです。元々はエンジニアが集まるエンジニアコミュニティでした。思えば学生時代から留学、バックパッカー、日本では国際ボランティアで留学生を支えたりしていました。その影響で新卒時は「グローバルエンジニア」として海外で働くことを夢見て、退職してカナダに渡航し、その流れでカナダのバンクーバーでテックコミュニティを開設したのが最初のきっかけですね
取材者: なるほど、カナダから始まったんですね。2023年の1月から始まって、1500人・150回主催とWebサイトに載っていました。あと3カ国に展開していたとか。
Eric: そうですね。2年半で日本とカナダは私が、ドイツは友人が立ち上げてくれました。何度もミーティングを重ねましたね、良い思い出です
なぜ株式会社でも個人事業主でもなく、NPO法人だったのか
取材者: 出だしはどんな感じだったんですか?
Eric: 最初に立ち上げたカナダでは、まるで何かに取り憑かれたかのように1年間休むことなく毎週日曜日、平日も数回と合計90回ほどイベントを開き続けました(笑)。その中でチームを作り、開発プロジェクトでモバイルアプリ、Webアプリも作りましたね。当時は自分自身もエンジニアで、カナダでの現地就職を目指していたので、面接で必要なアルゴリズム問題(LeetCode)を解くイベントや、個人開発したものを語り合うイベントを開き続け、自身の英語改善と人脈作りのためにも継続していたという感じですね
取材者: 最初から起業するとか、NPO法人にするとかは考えていなかったと。
Eric: まさか、全く考えていませんでした(笑)。自分ができることをやっていただけです。ただ、やり続けていくにつれて、コミュニティを必要としている人がいると気づき、感謝されることで「自分が現地就職したい」より「多くの方を支援できるよう、このコミュニティを大きくしていきたい」という気持ちに変わっていきました。日本に帰ってからも同じで、来日した外国人と交流することで「もっと日本のことを知って欲しい」、そして「多くの方が海外・国際的に良い経験をして欲しい」と思うようになりました。思えば学生の頃からそういった気持ちがあったと思います
資金が底をつき、アイデアも出尽くした——それでも辞めなかった理由
取材者: 法人化のタイミングはいつ頃でしたか?
Eric: 無償で活動を続けていたため、資金に底が見え始めた2024年10月頃です。オンラインの有料パッケージや金銭的に支援していただけるスポンサーなども探しましたが、どちらも上手くいかず。アイデアも出尽くして、おそらくここが一番辛かった時期ですね。
取材者: そんな時期もあったんですね。
Eric: はい。ただ周りにも救われたこともあり、辞める気はまったくなかった。やり続けたいという気持ちが強かったので法人化を決意しました。会社にするか個人事業主にするか迷いましたが、「ミスを恐れず気軽に、楽しく交流できる、イベント後にご飯に行ける」といったコミュニティ色をどうしても残したかった。後は、出会った人たちに恵まれて、最終的にNPO法人の設立に繋がったという感じですね。今でも、スタッフをはじめ、多くの方に支えられています。ここで辞めたら殴られますよ(笑)。
【第1回 まとめ】 Ericさんのコミュニティ活動は、カナダでのエンジニアコミュニティ立ち上げを原点に、日本帰国後も継続。「国際的に良い経験をして欲しい」という学生時代からの思いが根底にある。資金難でアイデアも出尽くした苦境に立ちながらも、コミュニティ色を残したいという強い信念と、周囲の支えがNPO法人設立の決断へと繋がった。
この記事を読んだ方へ
語学・キャリアのこと、経験者に無料で相談できます
海外での仕事・留学、日本での仕事や暮らしなど、国をまたいだ経験のあるスタッフがお話を聞きます。営業や勧誘はありません。
どれが合うか迷ったら: 国際キャリア診断(無料・約8分)で、合う関わり方を見つける

NPO法人 Red Look
日本人と外国人が対等に集まり、語学・交流・キャリアを通じて互いに成長できる第3の居場所(サードプレイス)をつくる、神奈川県相模原市のNPO法人です。
Red Look について